ジュエリーハウス開設 豊頃
【豊頃】町大津海岸に真冬に打ち上がる氷塊「ジュエリーアイス」を目当てに訪れる観光客らの無料休憩所「ジュエリーハウス」が、12日午前6時半にオープンした。早速、暖を取る多くの観光客らでにぎわった。2月末まで。
休憩所は昨季に続いて町が開設。ジュエリーアイスが見られる海岸に渡る「しおみ橋」付近の駐車場に約70平方メートルのプレハブと、仮設トイレ5基(男性2基、女性3基)を配置した。
物産店を兼ねており、屋内は昨季よりも20平方メートルほど拡張、ストーブを配置し、テーブルと折り畳み椅子などで約30席を用意した。今季は公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」を整備、駐車場は昨季の倍近い130台に拡充した。
物産販売は、大津漁協青年部など4事業者が、ツブや干し魚などの海産物、ホットコーヒー、甘酒などのほか、ジュエリーアイスの切手シートやポストカードなどの雑貨を並べた。写真家の岸本日出雄さんと写真愛好家の浦島久さんの写真展も始まった。
この日、屋外の電光掲示温度計は午前7時に氷点下13度だったが、海岸にジュエリーアイスは打ち上がらなかった。
札幌市の会社員佐々木修史さん(52)は妻美香さん(52)と2人で同日午前1時に車で出発し、同5時半ごろに到着した。佐々木夫妻は「昨年見てきれいだったのでもう一度来たが、見ることができなくて残念。ここ(休憩所)で温まって帰ります」と悔しがっていた。
池田町の三浦敏昭さん(68)と妻房子さん(68)は、「ジュエリーアイスの切手シートを買うことができたので満足。また来たい」と話していた。
休憩所は2月末まで連日午前6時半~午後3時。大津地区では「きいちゃん食堂」も早朝営業を開始したほか、大津漁協所属の漁船による事前予約制のジュエリークルーズ(080・1877・0927)も始まった。(内形勝也)