停電でふさぎ込んだ気持ちを払拭 ふれあいダンス交流会に170人
十勝ダンススポーツ協会主催の「第27回ふれあいダンス交流会」が9日、帯広市内のとかちプラザ・軽運動室で開かれた。地震による停電の影響で週末のイベントの多くが中止されたが、この日は会員約170人が集まった。参加者は互いの無事を確認し、停電でふさぎ込んでいた気持ちを払拭(ふっしょく)するようにフロアを舞っていた。
開会に先立ち、國安廣美会長が「こんな時期だから開催をやめようかとも考えたが、信号などが動くようになりやることを決めた。暗くてしょんぼりしていた気持ちを切り替え、会として元気に活動するスタートとしたい」とあいさつ。参加者は思い思いのペアを組んでワルツやタンゴなどを華麗に踊り、爽やかな汗を流していた。
参加者からは、久しぶりの外出に安堵(あんど)の表情を浮かべる人も。芽室から参加した60代の女性は「停電中の夜は、ラジオを聴きながら布団に入っているだけの生活だった。ここに来て体を動かすことで、日常に戻れた気分になった」と顔をほころばせた。
大会副実行委員長の小林孝子さん(帯広)は「市内に住む娘夫婦が自宅に来てくれたので不安は少なかったが、携帯電話で通話ができず『こういうことってあるんだ』と思った」と話す。「ダンス仲間はみんな顔見知り。表情を見ていても元気になったようでうれしい」(國安会長)と、年に1度の交流会開催に喜びを感じていた。(折原徹也)