宮本商産「赤レンガ」の軌跡を絵巻に 小冊子発売
宮本商産(帯広市西2南5、平征浩社長)は、国の登録有形文化財で本社横に今も残る旧本社(通称・赤レンガ)の築100年を記念し、小冊子「赤レンガへ至る道~十勝列伝・宮本富次郎」を発行した。作製は初の試みで、イラストをふんだんに使った絵巻風の作りとなっている。
赤レンガは1918年、米穀や酒類などの卸売で財をなした宮本商産の創業者、宮本富次郎氏の命で2年がかりで建設されたという。木骨レンガ造りで装飾や屋根などのデザイン性も評価され、昨年6月に文化庁の登録有形文化財となった。
小冊子は1903年創業、115年の歴史を持つ宮本商産が100周年に合わせて制作した「宮本百年史」をベースにまとめた。和歌山から来道し、帯広で製粉・製麺業を柱に食品小売店、雑穀仲買を経て卸売で成功した富次郎氏の様子を、高橋克典氏(幕別)の水彩タッチの挿絵を盛り込み、まとめた。
横90センチ×縦15センチの両面を使用し蛇腹折りにした。企画制作を担当した内山企画会社(帯広)の山崎美華副社長は「優しいタッチの挿絵で年齢を問わず読みやすくした」とし、宮本商産の山口良治常務は「北海道150年の節目でもあり、赤レンガ建設の背景を知り、施設を身近に感じてほしい」と話す。2000部作製。1部300円。ザ・本屋さんのほか、宮本商産のガソリンスタンド、本社などで販売。問い合わせは宮本商産(0155・23・2991)へ。(佐藤いづみ)