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北斗病院で泌尿器診療 週2回 典俊会から医師

連携する北斗と典俊会の両法人関係者。左から武居副院長、小谷理事長、鎌田理事長、井出院長

 社会医療法人北斗(鎌田一理事長)が運営する北斗病院(帯広市稲田町基線7、井出渉院長)で16日から、医療法人社団典俊会(小谷典之理事長)の医師が泌尿器科の診療を週2回行う。泌尿器科がない北斗病院には通院・入院患者へのメリットがあり、典俊会側には高度医療機器を活用できる利点がある。鎌田理事長は「各病院による個別完結型の医療でなく、互いに協調した『地域完結型医療』のモデルを十勝で構築したい」と話している。

 典俊会は、小谷理事長が院長を務める帯広泌尿器科(帯広市西21南5)、とかち泌尿器科(音更町木野西通15、久滝俊博院長)を運営。帯広泌尿器科は今年で21年目を迎え、手術件数は約9000件を誇る。一方で病院が西帯広や音更に位置し、十勝の南部や東部から通院しにくい点や、全身麻酔ができないなど手術内容が限られることがネックだった。

 また、北斗病院は高齢の入院患者に泌尿器系の疾患が多く、その改善が課題となっていた。

 小谷理事長が連携を打診し、鎌田理事長が快諾した。16日を皮切りに、毎週火・木曜日にとかち泌尿器科の武居史泰副院長が北斗病院で診察する。午前は外来、午後は入院患者に対応する。武居副院長は「北斗病院には脳外科の患者が多いため、排尿障害などを改善できれば」と話す。

 小谷理事長は「より多くの人の治療ができるほか、北斗病院で手術を行えば全身麻酔や術後のICU(集中治療室)管理が可能となり、前立腺がんや腎がんなど高度な手術が可能となる」とする。北斗病院は今後、最新鋭の病理診断システムを導入の予定。各種医療機器についても両法人で活用し、効率を高める。

 「両法人による取り組みは、国が進める地域医療構想や地域包括ケアの方向性」と井出院長。鎌田理事長は「求められる先進医療を提供し、住民の健康寿命の延伸につなげたい」と話している。問い合わせは北斗コールセンター(0155・48・8000)へ。(松村智裕)

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