GW旅 ハワイ、九州人気 最大9連休
最大9連休となるゴールデンウィーク(GW)が、29日に始まる。暦通りでも5連休となる恵まれた日並びで、帯広市内の旅行会社ではハワイやヨーロッパ、九州など遠方が人気に。熊本地震で落ち込んでいた九州方面は回復基調にあるが、国際情勢の観点から韓国や米国本土は敬遠傾向にあるようだ。
今年のカレンダーは5月3日から5連休で、1、2日に休みを取ると9連休も可能となる。
日並びの良さを受け、JTB北海道帯広支店は海外旅行が前年比約1割増加している。ハワイとヨーロッパが特に人気で、国内も中国や四国、九州などの予約が多い。
森下勉支店長は「昨年4月の熊本地震で九州旅行を延期していた人を含め、国内も海外もロング(長期)が人気。全般的に、熟年の夫婦やグループ利用が目立つ」と説明する。
4月に開業し、さまざまな話題を呼んでいる名古屋市内のテーマパーク「レゴランド・ジャパン」も注目を集めている。JTBは人気アトラクションの優先入場券などの特典を付けた商品を販売し、PRしている。
近畿日本ツーリスト北海道帯広支店では、3~4泊と比較的長期日程の沖縄や関西などが好調。航空券の早割で安価になるため、ツアー商品が発売された昨秋早々に予約する人が目立った。熊本地震の影響が色濃かった九州方面も、今年に入ってから回復基調となっている。
馬場裕美子カウンターチーフは「手頃な料金設定もあり、伊勢神宮や広島の申し込みも多い」と話す。
韓国、米国はリスク警戒
緊張感を増す北朝鮮問題やトランプ米大統領が入国制限を打ち出した影響などで、韓国や米国本土は需要が落ちている。関係者は「海外旅行は国際情勢やテロなどの影響を受けやすい」と嘆く。
また、格安海外旅行を販売していた「てるみくらぶ」(東京)の経営破綻について、各社とも大きな影響はないとする。ある旅行会社は、道内など近場の旅行は個人でネット予約する傾向にあるとしながらも、「海外や道外旅行は来店し、相談して決める人が多い。『信頼ある会社で申し込もう』と、てるみくらぶ破綻は追い風になるのでは」と期待する。
JTBの調べでは、GWに旅行を計画している人は全国で2360万人と前年比1・7%減少。ただ海外旅行に限ると59・5万人で、同1・2%増加している。(池谷智仁)
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・「GW 行楽ガイド さあ 出掛けよう」-十勝毎日新聞電子版(2017/04/21)