剣道連盟の佐藤さん7段合格 士幌
【士幌】町剣道連盟に所属する佐藤芳樹さん(46)が、東京で開催された全日本剣道連盟主催の剣道7段審査会に初挑戦で合格した。同連盟で7段は初の快挙で、十勝管内でも剣道人口350人中20人しかいない。40代の若さで合格するのは一般社会人でも珍しく、佐藤さんは「指導してくれた恩師や、これまで続けてきた仲間に感謝したい」と話している。
段審査は段位ごとに一定の期間経過しないと受験できず、初段から7段までは最速でも25年かかる。7段は6段合格後6年以上で受験資格が与えられ「剣道の精義に熟達し、技量秀逸なる者」と定められており、常に第一線で努力を怠らない精神力が求められ、合格率も約10%。各種資格試験でも「超難関」と言われ、10回以上受験している剣士も珍しくない。
佐藤さんは士幌町生まれ。中士幌小学校2年のときに同スポーツ少年団で剣道を習い始め、中学2年で初段、高校は剣道部に所属し2段を取得した。高校卒業後、数年間はブランクがあったが、1992年にJA士幌町に就職と同時に再び故郷で剣道を志した。錬成を重ねると頭角を現し、2000年には全国青年剣道大会に道代表として出場。全道農民剣道大会では優勝の実績もある。
道東4支庁親善剣道錬成大会では常に十勝代表選手として活躍している。町スポーツ少年団の指導育成も行い剣道の普及拡大に努力し、全十勝剣道連盟では理事として剣道の指導や各種大会の運営に貢献している。全十勝剣道連盟猪又勉会長は「他の剣士の模範であり、さらに稽古を重ね心技体の向上と剣道発展に努力してほしい」と期待を寄せている。(伊藤健蔵通信員)