アイヌ文化を楽しく学ぶ 「ラムピリカ」立ち上げ
帯広百年記念館で陶芸助手として働く笹村律子さん(45)=帯広市在住=が、アイヌ文化の勉強会「ラムピリカ」を立ち上げた。関係者を講師に招き、刺しゅうや彫刻、料理などさまざまな形でアイヌ文化に触れている。笹村さんは「楽しみながら学べる場所にしたい」と話している。
ラムピリカはアイヌ語で「美しい心」の意味。勉強会は今年4月、笹村さんを代表に発足し、月に2回、帯広市生活館(柏林台東町2)で講習会を開いている。現在、20代から80代まで25人の会員がいる。
笹村さんもアイヌ民族の1人。帯広には一般の人がアイヌ文化全般を体験しながら学べる場所がないことに気付き、勉強会を立ち上げた。「身近な人と一緒にアイヌ文化を勉強し、それを続けることが自分の使命」と話す。
今月2日には、アイヌ文化振興・研究推進機構(アイヌ文化財団)が定めるアイヌ文化活動アドバイザーで「とかちエテケカンパの会」代表の木村マサエさん(66)=帯広=を講師に招き、アイヌ料理講習会を開催。会員5人が参加し、カボチャのラタシケプ(アイヌ語で「煮物」の意)など6品を作った。木村さんはアイヌ料理の特徴について「季節の食材を、その味を生かして調理すること」とアドバイスした。
会員の横山好子さん(77)=同=は「アイヌ刺しゅうに興味があって参加した。さまざまなアイヌ文化を体験できるので、毎回楽しみにしている」と笑顔を見せた。
同会は金曜日(月2回)の午前10時から午後4時まで開かれている。年会費1000円で、講習内容によって材料費が必要。笹村さんは「一緒に学びたいという方は気軽に参加してほしい」と話している。申し込みは帯広市生活館(0155・34・6552、午前9時~午後4時、月曜休館)へ。(小沼元)