特大シジミ次々と 大樹生花苗沼で年1度の漁
【大樹】町内の生花苗沼(オイカマナイトー)で15日、年にl日限りのヤマトシジミ漁が行われ、水量を下げた沼から直径5センチを超える国内最大級のシジミを次々に掘り出した。
大樹漁協(神山久典組合長)によると、同沼は泥の栄養分が豊富で貝が大きく成長するという。以前は数日間の漁期があったが、近年は資源を保護するため1日のみに限定している。太平洋に面した砂壁を事前に崩し、沼の水を徐々に抜いて漁を行った。
この日は午前4時から約80人が沼に入った。ぬかるむ沼に足を取られ、岸先数百メートル離れた漁場にたどり着くだけでも苦労する。それでも漁業者は、全身を水に漬けてさまざまなポイントに移動。熟練の感で黒く輝く貝を見つけ、かごをいっぱいにしていった。
町内の高橋良典さん(37)は「作業は大変だけど、多くの人に食べてもらい大樹のシジミを知ってほしい」と話していた。
シジミは道の駅コスモール大樹や帯広地方卸売市場、本州などにも出荷される。(小寺泰介)