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女子W杯に副審の手代木さん登場、故郷の清水町で両親も応援

手代木直美副審の晴れ舞台を観戦し、歓声を上げる父の牧野豊さんと母登志子さん(前列右から2、3人目。13日午前9時すぎ、折原徹也撮影)

 【清水】清水町出身でサッカー女子国際審判員の手代木(てしろぎ、旧姓・牧野)直美さん(34)=札幌市在住=が13日午前9時(日本時間)、カナダで行われているFIFA女子ワールドカップ(W杯)で初めてピッチに登場した。町内の実家には両親や親戚、友人ら12人が集まり、テレビに映る手代木さんの晴れ姿に歓声を上げた。

 手代木さんはアメリカ対スウェーデン戦の副審を務めた。選手とともに大観衆の前に登場すると、テレビの前では「こんな場所に立てるなんて」「かっこいい!」と感動の声が上がった。試合が始まってからも、画面の隅に手代木さんが映るたびに大盛り上がり。前半23分のスウェーデンの攻撃に対して初めてオフサイドの判定を下すと、大きな拍手でたたえた。その後も勝敗の行方は二の次で、手代木さんの姿を追い続けた。

 90分を走り切り、無事に大役を終えた手代木さんに対し、父の豊さん(67)は「『間違えないでやれよ』とはらはらして見ていた」とホッとした様子。「国立競技場で笛を吹きたいとか、W杯に行きたいとか言っていたが、本当に行くとは思ってもみなかった」と、有言実行の娘の活躍に目を細めた。母登志子さん(62)は「入場してきたときは胸がいっぱいになった」と感激し、「前半は娘の姿しか見ていられなかった」と笑った。幼稚園から高校までの同級生で、小学時代は一緒にサッカーボールを追った町内の井上美幸さん(34)は「同級生みんなの誇り。子供のころから頑張っているのを見てきたので、世界で活躍しているのを見られて本当にうれしい」と感動していた。

 手代木さんは小学生のころに本格的にサッカーを始めた。帯南商高時代に審判の道に進み、2006年に1級審判員、13年に国際副審登録。現在は理学療法士として働く傍ら、女子サッカートップカテゴリーの「なでしこリーグ」をはじめ国内外の大会で笛を吹いている。W杯カナダ大会では各国から招集された主審29人、副審44人で試合を采配している。(丹羽恭太)

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