インカルシペの森の会結成 大樹
【大樹】町内有志による森の保全管理グループ「インカルシペの森の会」(米山有年代表)が結成された。町萠和のペンション「インカルシペ白樺」周辺の森林(6ヘクタール)を次世代につなぐことを目標に、同森の環境維持活動、森遊び体験会、木育などを実施する。28日に同ペンションで初めての主催イベントを開く。
同ペンションオーナーの米山有年さん(81)、道認定「木育マイスター」の有岡繁さん(63)、林業などを営む吉田秀治さん(69)ら町内在住者7人で構成。林野庁の「森林・山村多面的機能発揮対策事業」の補助を受けている。同事業の交付金対象団体は道内で約40、十勝管内では3つ。
同森はシラカバ約600本にハルニレ、ハンノキなどを合わせた約1000本が混在している。「(これれらの樹種が)人の手が入っていない『自然林』として残っているのは非常に珍しい」(米山代表)ことから、同森で枯れた木の除去体験や自然観察会などを定期的に開き、貴重な環境の維持につなげる。同ペンションを森に関する住民交流の活動拠点にする狙いもある。
今年度は(1)種まき・植樹体験会(2)冬の自然観察会(3)シイタケなどの植菌体験-など年6回の体験型イベントを開こうと準備を進めている。
メンバーは「人に適材適所があるように、木にも適地適木(てきちてきぼく)がある。1種類の木を森全体に植えるのではなく、その場所に合った木を植えることが森を育て、自然を守ることにつながる」と声をそろえている。(船水よう子通信員)