甲子園沸かせた東海大四・西嶋投手帰省 母校の翔陽中訪問
超スローボールで今夏の甲子園を沸かせた東海大四高のエース西嶋亮太投手(3年)が6日午前、母校の帯翔陽中(笹木卓三校長)を訪問した。「知らないところでたくさんの方に応援していただいたことで甲子園に行けた」と感謝の言葉を述べ、国体で日本一を目指す決意を示した。
西嶋は2011年に開校した帯翔陽中の1期生。甲子園からの帰道後は、テレビ番組の「熱闘甲子園」の取材などで3年生で唯一、帰省できなかったが、今回ようやく故郷でのあいさつがかなった。
帯翔陽中では、西嶋の甲子園出場を祝う懸垂幕を掲げるなど応援し続けてきた。東海大四高を21年ぶりの夏の甲子園に導き、さらに勝利を挙げる原動力となった活躍に、笹木校長は「学校にとって名誉なこと」とねぎらった。
甲子園で投げた超スローボールの是非がインターネット上で論議されたが、西嶋投手は「あれは見せるものではなく勝つために投げた球。(ネットは)見ないようにしていた」と、惑わされることなく試合に集中できたことを強調。後に米大リーグのダルビッシュ有投手(レンジャーズ)が擁護のコメントをツイートしていたことについては「正直うれしかった」と笑顔を見せた。
東海大四高は10月13日から行われる国体(長崎県営球場)に向け、3年生のみでの練習がスタートしている。西嶋は「日本一を取るつもりで練習する」と甲子園で達成できなかった目標を掲げるとともに、「社会人野球に進むつもりなので、ただ勝てばいいというのではなく、自分のいいところ、悪いところを理解して次につなげたい」と意気込んだ。
母校訪問後に西嶋は、帯広の森野球場で行われている大会を訪問し、出身のとかち帯広リトルシニアの指導者らにあいさつした。学校には7日に戻ってすぐに新チームとの紅白戦に臨むなど、持ち前の投球術を再び磨いていく構えだ。(岡部彰広)
◆西嶋亮太投手について
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