優勝は本田バトン2年ぶり3度目、おびひろ盆おどり
「第56回おびひろ盆おどり」(NCおびひろ、十勝毎日新聞社主催)の2日目は16日夜、帯広市内の平原通(西2条通)で開かれ、審査の結果、団体は「本田佳子バトン&タップダンススタジオ」(本田佳子代表)が2年ぶり3度目の優勝を果たした。山車の優勝は「医療法人社団博愛会」(細川吉博理事長)、個人は本別町の山西市子さん(67)が初優勝した。初日に続いて涼しい風が吹く絶好の盆踊り日和。22団体と個人合わせて約1150人が北海盆唄に乗せて思い思いの踊りを披露、沿道に詰め掛けた大勢の市民が、踊り手を見守った。14日から3日間にわたって街中をにぎわせた「おびひろ平原まつり」は幕を閉じた。
(丹羽恭太、土屋航、川野遼介)
美女と野獣 ステップで魅了 団体
○…「本田佳子バトン-」は優勝を決めた瞬間、家族や仲間と抱き合い喜びを表現した。山車部門でも準優勝に輝いた。
今年は「美女と野獣」がテーマ。魔法にかけられて野獣の姿に変わってしまった王子や、命が吹き込まれた食器や食べ物が活動する様を表現した。総勢120人による軽快なステップやダンスが観客の心を引きつけた。
6月から練習を重ね、細かい振り付けも何度も見直し完成度を高めた。3歳からスクールに通う帯広三条高校の土橋真理さん(16)はバトンを担当、「練習以上にうまくできた」と満面の笑みを浮かべた。
本田代表は「皆が自分の役になりきって、のびのびと踊れた」と生徒の頑張りをたたえた。
博愛会2度目頂点 「ゲゲゲで」一致団結 山車
○…博愛会は「ゲゲゲの鬼太郎」をモチーフに山車と仮装踊りを披露。“元祖妖怪”は子供のみならず、アニメ「妖怪ウォッチ」のブームについていけない大人たちも喜ばせた。
鬼太郎の人気キャラクターと豚丼など十勝の名物を組み合わせた山車で十勝をPR。鬼太郎に扮(ふん)した細川理事長以下120人のスタッフがねずみ男やねこ娘などの仮装で、コミカルで怪しげな踊りを披露した。
出場3年目で山車は2度目の優勝、団体は3年連続準優勝。細川理事長は「まだまだ上があるから頑張らないと」と悔しさをのぞかせながらも、「盆おどりに出ることを通じて、スタッフの気持ちが一致団結してきた」と目を細めた。
チョウのように舞う 個人初Vの山西さん(本別)
○…個人優勝の山西さんは、チョウをイメージしたきらびやかな衣装で観客を魅了した。躍動感あふれる踊りと、1カ月かけて作った自前の衣装が審査員に評価され、出場36人の頂点に。
町村での盆踊りに出場経験はあるものの、おびひろ盆おどりは初参戦。6月に夫が骨折し1カ月の入院を余儀なくされ「良いことがあまりなかったので、気分を変えようと出場した。まさか優勝するとは思ってもいなかった。これをきっかけに良い方向に進めば」と喜びを語った。目を引く衣装は踊り終えても、通行客がスマートフォンや携帯電話で撮影する人気ぶりだった。
第56回おびひろ盆おどりの各部門の審査結果は次の通り。(敬称略)
【団体】
▽優勝=本田佳子バトン&タップダンススタジオ
▽準優勝
(1)帯広信用金庫
(2)医療法人社団博愛会
(3)Excla!matioN
(4)Dazzling Girl
(5)帯広消防
▽植村直己賞=帯広市役所
▽帯広平原通商店街振興組合理事長賞=NCおびひろ
▽スワード賞=帯広踊楽会
▽帯広商工会議所会頭賞=聖月流剣詩舞帯広支部
▽帯広市議会議長賞=帯広商工会議所
▽帯広市商店街振興組合連合会会長賞=ふるふる組
▽帯広広小路商店街振興組合理事長賞=帯広ふまねっとの会
▽帯広観光コンベンション協会会長賞=ばんえい十勝ふれあい仲間
▽帯広物産協会会長賞=まつり・イベント応援キャラクターそらりす
【山車】
▽優勝=医療法人社団博愛会
▽準優勝=本田佳子バトン&タップダンススタジオ
▽優秀賞
(1)帯広信用金庫
(2)帯広市役所
(3)Excla!matioN
(4)ばんえい十勝ふれあい仲間
(5)NCおびひろ
▽1位=まつり・イベント応援キャラクターそらりす
【個人】
▽優勝=山西市子(67)
▽準優勝=上田圭子(80)
▽優秀賞=菊地政幸(38)
▽金賞
(1)三谷友里恵(32)
(2)向誠(64)
(3)岩堀嘉典(68)
▽銀賞
(1)工藤蓮之将(15)
(2)及川照子(71)
(3)工藤広之(40)
▽銅賞
(1)宮崎悟(15)
(2)上田ハルミ(80)、我孫子美智子(66)
◆第67回おびひろ平原まつりについて
・第67回おびひろ平原まつり-帯広観光コンベンション協会