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石川氏、衆院議員辞職表明から1年 「新たな勢力づくりを」

野遊会開催に向け、支援企業回りに出る石川氏(12日、帯広市西5南23の事務所で)

 生活の党・小沢一郎代表の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法違反の罪で、二審の東京高裁でも有罪判決を受けた石川知裕衆院議員(40)=上告中=が、辞職表明してから16日で1年が経った。国政復帰を目指して精力的に活動を展開しているが、高裁判決から1年以上経った現在も、次期衆院選出馬の可否を左右する最高裁判決の見通しが立たず、「漠然とした不安」(石川氏)の中での政治活動を余儀なくされている。

 「辞職後、自分に大きな穴があいた感じがした」と振り返る石川氏。再スタートを切りたいと昨年7月から3カ月間、語学力向上と東南アジアの勃興を肌で感じるためフィリピンに留学した。帰国後に一時体調を崩して入院もしたが、現職時に時間を取れなかった分、支持者らとの懇談などを重ねているという。

 今年4月には、自民党優位の「一強多弱」状態の打開策を探るべく、法政大大学院政治研究科に進学。平日は東京で学問・政治活動と顧問先企業での仕事、週末は地元で活動というライフスタイルとなり、「辞職して1年でようやく落ち着いてきた」という。6月には作家の佐藤優氏との共著を出版する他、同29日には民主党の細野豪志衆院議員を招いて2年ぶりの野遊会を帯広市内で開くなど、復帰を目指して精力的に活動を展開している。

 ただ、最高裁で昨年3月の高裁判決が支持されれば、有罪と3年間の公民権停止が確定する。衆院の任期満了は2016年12月で、仮に有罪が確定すれば次期総選挙への出馬は極めて難しいとの見方だ。石川氏はその時点で改めて後援会と方向性を相談して決めるとするが、民主党帯広の三津丈夫代表は「石川さんの思いをしっかり受け止め、戻ってくるまでしっかり環境を整えておく」、新党大地の鈴木宗男代表は「一番の強みは若さ。地道に活動を続ければ選挙民の理解は得られる」とエールを送る。

 「辞職後、辛くて政治家を辞めたい思ったこともあった」と石川氏。国政復帰という希望と判決への不安の狭間に置かれながら、「自分の想像以上に多くの方々に支えられ、子供も誕生して新たな責任も生まれた。今はただ歯を食いしばって…」と毎日を送っている。(高田敦史)

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