鳥インフルに備え防疫演習 十勝総合振興局
十勝総合振興局は28日、同振興局で高病原性鳥インフルエンザなど家畜伝染病の防疫演習を行った。管内市町村、獣医師、農家、関係機関などから約90人が参加し、海外や国内での伝染病発生状況や防疫の基本を学んだほか、防疫衣の着脱も演習した。
毎年この時期に行っているが、同振興局の瀬川辰徳産業振興部長はあいさつで、今月13日に熊本県で鳥インフルが発生したことや、全国で発生している豚流行性下痢(PED)も含めて注意を呼び掛けた。
十勝家畜保健衛生所予防課の宮根和弘主査は、鳥インフルの感染が韓国全土に広がっていることなどを解説。牛や豚などの口蹄(こうてい)疫も含め、「万が一の発生に備えた初動を通常時から確認して」と、対応手順を説明した。
防疫衣の着脱演習には、伝染病発生時に実際に対応に当たる市町村職員や獣医師が参加。ゴーグルやマスクも着け、防疫衣と長靴、手袋の隙間を粘着テープで目張りするなど、殺処分や消毒に当たる本番と同様の装備を確認した。
参加者は「集合施設には必ずシャワーが必要か」「水分補給はどうしたらいいのか」「厳寒期はどう対応するか」などと、現場での対応を質問。十勝家畜保健衛生所の立花智所長は「海外から伝染病がいつ侵入してもおかしくない。どんなに準備しても発生時のパニックはあるが、しっかり自分の頭で考えて行動して」と呼び掛けた。
(眞尾敦)