スケート女子石澤志穂さん引退 五輪2大会連続出場 中札内村出
スピードスケートの女子長距離で活躍、五輪ではバンクーバー(2010年)とソチ(今年2月)の2大会に連続出場した石澤志穂さん(27)=トランシス-駒大苫小牧高、中札内中出=が現役を引退した。17日夕、所属先のトランシス(本社千歳市)で正式に表明する。
石澤さんは167センチ、67キロと外国人選手に引けを取らない体格に恵まれ、駒大苫小牧高で同期の穂積雅子選手(ダイチ)らと共に長年、国内女子長距離をけん引してきた。バンクーバー五輪後は所属先の廃部や、不振により日本スケート連盟の強化選手を外れたこともあったが、「バンクーバーで同級生(の穂積)が(団体追い抜きで銀)メダルを取ったのが、ソチへの原動力となった」と気持ちを奮い立たせ、連続出場を果たした。ソチでは3000メートルで9位、5000メートルで12位の成績だった。
もともとソチ五輪シーズンで競技に一区切りをつけるつもりだった。五輪後もワールドカップ(W杯)に出場し、「今までで、スケーティングが一番思うようにいった年。感覚が良かった」と続行に心が揺れることもあった。しかし「やり切ったという気持ちがあった。(韓国・平昌五輪までの)4年間でオランダ勢との差が埋まるのかと考えることもあった。ハートが燃えなかった」と引退を決意した理由を語る。
今後の活動はまだ決めてないが、後進の指導などスケートに関わることを考えていると言う。(岡部彰広)