認知症への理解求める「RUN伴2014」 今年は帯広スタート
認知症の当事者や家族、支援者らが北海道から広島県までたすきをつないでゴールを目指す「RUN TOMO-RROW2014(RUN伴=とも)」(NPO法人認知症フレンドシップクラブ、RUN伴2014実行委員会主催)が7~10月に行われる。4年目の今年は初めて十勝がルート入りし、7月12日の帯広が全国縦断のスタート地点となる。同クラブ帯広事務局は「帯広がスタートとなるのは最初で最後かもしれない。みんなで盛り上げ、少しでも認知症に関心を持ってもらえれば」(荒浩美事務局長=医療法人社団博愛会開西病院在宅ケアセンター所長)としている。
RUN伴は、認知症サポーター養成講座などに取り組む同クラブの井出訓理事長(前北海道医療大教授、現放送大教授)の発案で2011年にスタート。支えを必要とする認知症の人や家族がいることを地域住民に知ってもらい、認知症の人や家族には、支援する仲間が地域にいることを感じてもらう狙いだ。
初回は函館-札幌間(参加者171人)、12年は札幌-東京間(同743人)、13年は旭川-大阪間(同1472人)で行われ、回を重ねるごとに距離も参加者も増えている。十勝からは12年に1人、昨年は3人が参加した。
今年は北海道を皮切りに東北、関東、中部、関西、中国まで約2500キロを縦断し、約2200人の参加を見込む。北海道は7月12~14日と同25~27日の6日間、その他の各地は2~3日間の日程で行われ、広島には10月26日にゴールする予定。
十勝ルートは帯広事務局のスタッフらの要望で実現し、帯広から新得までの約48キロを走る。7月12日の午前6時に帯広市役所を出発し、白樺通りを西進して芽室へ。芽室けいせい苑前を通った後に北上し、国道38号を進んで清水、新得を通過する。その後、たすきは旭川、札幌、函館をリレーする。
参加者は、「オレンジリング」などに代表される認知症への理解を表すオレンジ色のTシャツを着て、家族や友人ら複数の人数で一緒に走る。走行距離は2歩から可。年齢は問わず、車いすの人も参加できる。一昨年参加した帯広事務局の濱功之さん(同社団法人本部総務企画担当)は「1つの目標に向かうことで自然と一体感が生まれた。認知症の方々も楽しそうな表情をしていた」と振り返る。
参加者の受け付けは5月17日から。RUN伴の趣旨に賛同するパートナー企業(1口10万円。ドリンクや軽食、休憩場所の提供など10万円相当の現物協賛も含む)も募集している(同7日まで)。問い合わせは同センター(0155・37・9100)へ。(澤村真理子)