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目的地検索システムを開発 十勝バス、北大など

目的地までのバス経路が表示されたスマートフォンの画面(金野和彦撮影)

 十勝バス(帯広市、野村文吾社長)と北海道大学、IT会社のビーティス(東京、高野元社長)は路線バスのスマートフォン向けの目的地検索システムを開発し、2日に運用を始めた。出発地と目的地を入力すると最寄りのバス停や出発・到着時間を表示する。スマートフォンに搭載されている全地球測位システム(GPS)を活用するのが特徴で、バス停名を知らない観光客や出張者でも検索できる。全国のバス事業者や海外へも同システムの展開を狙う。

 十勝バスが住民らに、バスに乗らない理由を聞いた結果を基に、乗り方や目的地への行き方が分からないという不安を解消することを目指した。システム開発に関心を持つ北大とビーティスが連携し、半年前から開発を進めてきた。

 システム名は「もくいくぅ~」(web.mokuikuu.net)で、無料で利用できる。GPSと地図登録情報から、目的地の最寄りのバス停、発着時間、経路が分かる。乗り換えが必要な場合は、最適地のバス停を示す。

 研究協力した北大大学院情報科学研究科の山本強教授は「大規模な高速バスの検索システムはあるが、地方の路線バス会社が主体的に開発に携わるのは初めて。将来的には他の交通機関との融合や外国語対応を視野に入れることで、地域交通システムの変革に貢献できる」と話す。

 同システムはクラウド(データを自分のパソコンや携帯電話ではなく、インターネット上に保存)で構築。国内外のバス会社への提供もできる。高野社長は「世界中のバスで使える」とし、野村社長は「バスの利用者を増やすシステムになる。このノウハウをアジアにも広めたい」と海外展開を目指す。
(関坂典生)

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