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スピード出し過ぎ事故懸念、乾燥路面に注意を 帯広署

交差点で出会い頭に衝突し、大破した2台の乗用車(5日午後11時10分ごろ、帯広市南の森東2交差点で)

 帯広市内で5日に、車同士の衝突で2件が相次いで発生した死亡交通事故。1日に2人が命を落とす異例の事態の背景には、前方不注意や信号の見落としなどが直接的原因として挙げられる。一方で、車の破損状況から、ドライバーによるスピードの出し過ぎが重大事故を招いた可能性も見え隠れする。積雪が少なく乾燥路面が目立つ今冬は、とりわけ制限速度を上回る運転による死亡事故の多発が懸念され、帯広署は取り締まりを強化するなど警戒を強めている。

 同署によると、今年に入って同署管内で発生した死亡交通事故は12日現在で3件(前年比2件増)。このうち2件が5日に発生。1件は早朝に市内西6南28の交差点で、もう1件は同日夜、市内南の森東2の交差点で起きた。現場はいずれも路面が乾燥し、交通量の少ない時間帯だった。同署の藤田恭也交通第2課長は「2件とも事故に遭った車は大破した状態。速度超過が原因で命を落とす結果になった可能性は高い」と分析する。

 藤田課長は、雪が少なく良好な道路環境が、かえって制限速度を超える危険運転を招く恐れも指摘。「凍結路面が少ない分、スピードを出すドライバーが目に付く。今回の事故も、仮に速度を抑えた走行であったら、軽傷程度で済んでいたかもしれない」とする。

 8日にも幕別町札内西町の札内橋手前交差点で乗用車同士が衝突する事故が発生し、64歳の女性が肋骨などを折る重傷を負った。目撃者の証言では、一方の車が猛スピードで交差点に差し掛かったという。栗山文雄交通第1課長は「衝突時の衝撃力は速度の二乗に比例する。運転者の視野は狭まる上、危険に気付いたとしても回避操作を行う余地はない」と、速度超過の危険性を訴える。

 相次ぐ事故を受け、同署は関係機関と連携した緊急策を実施。▽死亡事故があった弥生通、稲田通を中心に取り締まり強化▽歩行者妨害、信号無視など交差点違反の取り締まり強化▽パトカーのレッド走行による注意喚起-などに取り組む。栗山課長は「道路環境に左右されず、常にゆとりを持った運転を」と呼び掛けている。(小縣大輝) 

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  • 札内橋手前の交差点で発生した交通事故。両車とも前部が大破した(6日午後3時40分ごろ)

    札内橋手前の交差点で発生した交通事故。両車とも前部が大破した(6日午後3時40分ごろ)

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