「よく頑張った」 50人が辻選手の健闘称える 帯広でソチ五輪PV
「よく頑張った」「精いっぱいやったのでは」。11日夜、女子500メートルに出場した帯広市出身の辻麻希選手を応援しようと、帯広市役所1階ロビーでパブリックビューイング(市主催)が行われた。住民や関係者ら約50人が大きな声援を送り、結果は9位と入賞へあと一歩届かなかったが、温かな拍手で健闘をたたえた。また、恩師や友人らもテレビなどで観戦し、感動に胸を熱くしていた。
午後10時45分ごろ、辻選手がテレビに映し出されると、参加者たちはメガホンや金色や銀色のスティックバルーンをたたき、日の丸の小旗を振った。得意のスタートを決め、最初の100メートルで同走選手をリードして通過すると声援が一層高まった。1本目を終えて10位。辻選手が小・中学生時代に所属していたスケートクラブチームの1学年後輩の会社員橋本ゆずかさん
(27)と同杉山紗也佳さん(27)は「気さくに声を掛けてくれる優しい先輩だった。相変わらず格好良いスケート」と最前列で興奮気味に口をそろえた。
12組目で出場した2回目で一時トップに立つと一段と大きな拍手が起こり、後続の選手の結果を食い入るようにじっと見守った。辻選手が所属する開西病院スケート部コーチで、バンクーバー五輪出場の土井槙悟さん(30)は「滑りは上出来。平常心を保つのが難しい五輪の大舞台で、自分の力をしっかりと出し切った良いレース」と喜んだ。
開西病院の関係者らは約20人がオレンジの法被を着て熱心に応援した。辻選手が勤務するデイサービス施設の同僚の高杉美紀さん(37)は、辻選手が普段、利用者に見せる優しい笑顔と違うりりしい雰囲気に感動。「心臓がばくばくするほど私が緊張した。立派だった。1000メートルも頑張って」と笑顔で話した。(北雅貴)