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冬の十勝川温泉を盛り上げる彩凛華 まちマイ音更編

巨大花時計「ハナック」を背景に、三角すい型と球体型の照明が七色の光を放って幻想的な景色を見せる彩凛華の会場(25日、塩原真撮影)

 【音更】25日に開幕し、3月2日まで約1カ月にわたり厳冬の十勝川温泉を彩る「第23回おとふけ十勝川白鳥まつり彩凛華(さいりんか)」(実行委主催、時間は各日午後7時~同9時)。現在のように光と音のショーを繰り広げて長期開催する形になってから15年目となる。地域イベントとして始まった同まつりは、これまで着実に成長・進化し、今や北海道を代表するイベントの一つとして、道内からだけではなく海外からも観光客を十勝に招き入れるための観光資源となっている。

 同まつりはもともと「おとふけ十勝川白鳥まつり」と題し、1日限りのイベントとして1992年にスタート。十勝川河川敷を会場に、カーリングのリンクを造成し、水着姿などの参加者がゴムチューブで滑ったり、ラジオの公開放送が行われたりしていた。

 その後、同温泉のホテル・旅館や町内の観光関係者を中心に、宿泊客を呼び込めるようなイベント作りを模索する動きにつながり、99年(第8回)に初めてロングラン実施。このとき、流木を使ったライトアップのアート作品が展示され、同まつりの光と音のショーの原形となった。

 2000年(第9回)からは光と音のショーを「光の森の冬物語」と銘打ち、これを主体にイベントを構築。オリジナルストーリーに合わせて音楽を流し、三角すい型照明などを点灯するショーを毎晩実施した。ショーは01年(第10回)から「彩凛詩(さいりんか)」と名付けられた。

 「彩凛詩」は当初、電球の点灯を、音楽に合わせて全て手動で制御する方法で実施。その後、現在までにパソコンでの制御や、発光ダイオード(LED)の導入で複雑な動きも可能に。今回は、三角すい型照明を配置する密度を工夫することで解像度を高くし、初めて「SAIRINKA」とアルファベットの文字を表示することに成功した。

 10年(第19回)からは、台湾チャーター便などで訪れる観光客をターゲットに据えるため、中国語圏の人に分かりやすいよう「詩」を「華」に変え「彩凛華」へと名称を変更した。

 また、昨年からは新たにハクチョウやヒグマ、キツネなど北海道ならではの動物をLED照明でライトアップする「光の動物園」を実施。昨年は13体で行い、今年は5体を追加製作して計18体へと増設。動物たちは飲食・休憩スペースの前で来場客を迎えている。

 ダイナミックな光と音のショーを主体にしつつ、毎年、演出や会場設営などで少しずつ工夫を重ねる姿勢こそが、国内外の来場客を魅了する理由と言える「彩凛華」。同実行委は「何より冬の十勝川温泉を訪れる人に楽しんでもらうとともに、地元の人にも足を運んでもらえるよう、今後も、少しずつ創意工夫を重ねて新たな挑戦に取り組んでいきたい」(事務局)としている。(井上朋一)


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  • 巨大花時計「ハナック」を背景に、三角すい型と球体型の照明が七色の光を放って幻想的な景色を見せる彩凛華の会場(25日、塩原真撮影)

    巨大花時計「ハナック」を背景に、三角すい型と球体型の照明が七色の光を放って幻想的な景色を見せる彩凛華の会場(25日、塩原真撮影)

  • 三角すい型と球体型の照明が七色の光を放ち、暗闇の中に幻想的な景色が浮かび上がる彩凛華の会場(25日、塩原真撮影)

    三角すい型と球体型の照明が七色の光を放ち、暗闇の中に幻想的な景色が浮かび上がる彩凛華の会場(25日、塩原真撮影)

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