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白樺学園2年ぶり3度目V 道高校選抜アイスホッケー

【決勝・白樺学園-武修館】第1ピリオド10分すぎ、白樺学園は桂川涼が相手パスカットから単独ゴールを決め、先制する

 【苫小牧】アイスホッケーの第23回道高校選抜大会(道アイスホッケー連盟主催)最終日は17日、白鳥アリーナで決勝を行い、白樺学園(北北海道1位)が平野裕志朗主将(3年)と桂川涼(同)のハットトリックなどで武修館(釧路・北北海道2位)に8-2で大勝し、2年ぶり3度目の優勝を決めた。予選リーグで2戦全勝ながら3位決定戦に回った清水(北北海道3位)は、前年覇者の駒大苫小牧(南北海道1位)を相手にパワープレーで先制したが、1-5で逆転負けし4位だった。(岡部彰広)

気持ち緩めず攻撃力爆発
 3試合で23得点。白樺学園が圧倒的な攻撃力で、高校全道、全国4大会の1つである今大会を制した。

 気持ちを緩めることはなかった。今大会はここ3シーズンで唯一負け、今季の全国選抜でも敗れていた駒大苫小牧に決勝で雪辱する大会として考えていたが、宿敵は敗れて3決へ。代わりに上がってきたのが駒苫に勝った武修館だった。「勝ったところが強いチーム。それにリベンジに燃えてくるはずだから」と平野裕志朗主将ら選手は警戒しつつ勝利を貪欲に求めた。

 持ち前の攻撃力が爆発した。第1ピリオドにFW桂川涼(3年)の単独とリバウンドを叩いての2ゴールで試合を優位に進めると、第2ピリオドは、相手陣で長々とパックを保持する時間がさらに増えた。

 FW桶屋樹生(3年)が、シュートリバウンドに頭から飛び込みながらの泥臭いゴールで加点。同平野主将も7分すぎにゴール右の角度のない位置から、GKの背中にバウンドさせての技ありゴール。その2分後には、相手シュートからのルーズパックをFW高橋瞬とDF蓑島圭悟の2年生コンビでカウンターゴールと連続得点。8得点中7ゴールを3年生が記録し、中でも「特別な気持ちがあった」という地元苫小牧出身の平野主将と、桂川はハットトリックの大活躍だった。

 北大会決勝の反省も生かした。同カードだった14日の北大会決勝では、最終ピリオドに連続失点し6-4の辛勝。「集中力がない」「試合の流れを分かっていない」と湊谷匡晃監督の逆鱗に触れたが、今回は自陣からシンプルにパックを出すなど相手に決定的な場面をなかなか与えなかった。また、「反省点はあるが、気力で戦った」と湊谷監督は、北大会から4日間で5試合のハードな日程で栄冠を手にしたことにも、一定の評価を与えた。

 シーズン無敗を目指してきたチームは、8月の全国選抜決勝で駒大苫小牧に敗れたが、以来13連勝(清水町長杯除く)を飾った。次に目指すのはインターハイ含む残り2大会での8連勝。優勝にも笑顔を封印していた平野主将の表情に、その決意が表れていた。

積極的なプレー チームに勢い
桂川

 ○…第1セットのFW桂川涼(3年)が、第1ピリオドにチームを勢いに乗せる2得点。終了間際にも1点を加えてのハットトリックを達成し、「積極的なプレーができた」と胸を張った。

 先制点は、敵陣で相手のパスをカットしてのゴール。2点目はシュートリバウンドにしっかり反応した。チームの主力でもあるだけに、湊谷匡晃監督からは、1試合に1度は適当なプレーが多いと怒られている-というが、「落ち込まずに上を向いてプレーを」と、汚名を返上した。ただ、守りでは第1セットが最終ピリオドに失点しただけに、笑顔は少なかった。

強豪との対戦で課題洗い出す
4位の清水

 ○…清水は4位に終わったが、全道、インターハイに向けて手応えも得た。

 この10日間で白樺学園、武修館、駒大苫小牧と対戦し、いずれも敗れた。3位決定戦で戦った駒苫には逆転負け。「相手は決めるところでカコンと決めてきたが、うちは決めきれない。1対1の弱さや確実なゾーンアウトなど状況判断の甘さもあった」と高橋仙人監督。ただ選手は、強豪との戦いを通じて課題を洗い出したことで、明確な目標が定まった。

 木下圭主将(3年)も「手応えはあった」と話しながら「ロースコアに持ち込む清水のホッケーができなかった。3年生を中心にチームが一つになって、1回1回のシフトで全力を尽くしたい」と、改めて闘志を燃やしていた。




 ◇決勝
白樺学園(北1位) 8(2-1 4-0 2-1)2 武修館(北2位)

▽得点者
 【白】
  (1)桂川(1P10分29秒)
  (2)古川→三田村→桂川(1P17分18秒)
  (3)蓑島→平野→桶屋(2P1分36秒)
  (4)香田→平野(2P12分35秒)
  (5)高橋瞬→蓑島(2P14分22秒)
  (6)高橋瞬→桶屋→平野(2P16分6秒)
  (7)志賀→平野(3P11分24秒)
  (8)平野→志賀→桂川(3P19分49秒)
 【武】
  (1)齊藤→阿部(1P19分11秒)
  (2)相澤(3P18分52秒)
▽反則
 【白】4(志賀、渡邉、川口、輪島)
 【武】2(中村、佐藤順)
▽シュート数
 【白】47(18、17、12)
 【武】28(7、10、11)




 ◇3位決定戦
駒大苫小牧(南1位) 5(1-1 3-0 1-0)1 清水(北3位)

▽得点者
 【駒】
  (1)新井→寺尾→中島(1P19分2秒)
  (2)佐藤→坂本→矢島(2P1分32秒)
  (3)新井→坂本→川上(2P6分)
  (4)脇本→小泉(2P9分28秒)
  (5)新井→土本(3P18分22秒)
 【清】
 (1)鈴木→岩沢→坂元(1P10分50秒)
▽反則
 【駒】4(新井、矢島、安田、脇本)
 【清】1(榛澤)
▽シュート数
 【駒】56(19、19、18)
 【清】28(14、9、5)

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