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藤丸の再生支援、そら受諾へ 現建物で営業再開めざす

 来年1月末で閉店する百貨店・藤丸(帯広市、藤本長章社長)の再生支援について、地方創生ベンチャー・そら(同、米田健史社長)が受諾する方向で話を進めていることが、30日までに分かった。地元企業などによる「新たな藤丸」の設立を主導、現建物を使った営業再開を目指し、再生計画を策定しているものとみられる。複数の関係者が認めた。(佐藤いづみ)

 そら側が「新たな藤丸」を立ち上げる時期や構成メンバーを主導するよう進めているとみられる。「(出資など)支援を希望する地元企業などは相当数いる」(関係者)との声もある一方、現段階では具体的な企業名や営業規模などは関係者らに示されていない。

 そら側は藤丸の土地・建物など権利関係の集約や膨大な債務整理といった課題解決も同時に進めており、営業再開を目指していくとしても、閉店後、一定の期間を置くことになるのは確実。ただ、老朽化する現施設の改修などを踏まえると、関係者は「そう遠くない時期にそら側が地元などに対し、説明・発信する時期が来る」とみている。

 一方、課題整理ができなかった場合は再生自体が厳しくなる可能性もある。

 藤丸は、創業122年の歴史があるが、近年、売り上げ減少が続き、さらにコロナが追い打ちをかけ、自力再建を断念。今春、そら側に支援を要請した。ただ、米田社長は「藤丸を残したい気持ちはある」としながらも、再生支援のスポンサーとなるかどうかの明言は避けてきた。

 関係者によると、藤丸は閉店後、百貨店を運営してきた企業としては私的整理をし、新会社(新しい藤丸)が百貨店機能を一部残した形で事業再生できないか水面下で検討しているとされている。

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