1週間の新規感染 全道で緊急事態の目安上回る 道のモニタリング
【札幌】鈴木直道知事は12日午後、新型コロナウイルスの新規感染が全道で480(速報値)にのぼったことを受け、まん延防止等重点措置の措置区域を拡大する方向で検討に入ったことを明らかにした。全道の新規感染が450人以上になるのは5月27日以来、2カ月半ぶり。現在、まん延防止の措置区域は札幌市を対象としているが、「札幌と往来が活発な石狩管内と小樽市に措置区域を拡大して緊急事態宣言並みの強い措置を講じることを考えている」と述べた。13日にも感染症対策本部会議を開き、具体策を決定する。
12日の新規感染が500人に迫る水準になったことで、札幌以外の感染規模も拡大。札幌市を除いた道内の1週間の新規感染は人口10万人当たり25・2人となり、全道で緊急事態宣言の目安である「25人」を上回る状況となった。
鈴木知事は「まん延防止の措置区域を拡大する検討と並行して、国と全道の感染状況が緊急事態レベルにある』という認識を共有する」と語った。
現在、全国で最も感染が拡大している沖縄の1週間当たりの新規感染は人口10万人当たり250人、東京は200人。「災害レベルと言ってもいい状況だが、こうした深刻な感染拡大が北海道にも広がる恐れがある」と語る鈴木知事は「道民の皆さんは、このお盆期間中に普段会う人と自宅で過ごすことを徹底ほしい」と呼び掛けた。
(奥野秀康)