十勝から声援届け 平昌五輪開幕
PV設置「いよいよ」
9日に開幕した平昌冬季五輪の競技を大型スクリーンで観戦するパブリックビューイング(PV)が、10日から十勝管内でも始まった。帯広市内では市教委が市役所1階に特設会場を設置した他、NHK帯広放送局でも競技をスーパーハイビジョンで観戦できる。選手の出身地の清水、幕別両町でも10日午後からPVが始まり、十勝ゆかりの選手たちに地元から熱い声援が送られる。
(奥野秀康、小寺泰介)
市内のNHKのPV会場には10日朝、帯広市の栂瀬文男さん(80)が「オリンピックの開幕を心待ちにしていた」と一番乗り。クリアな映像が楽しめる大画面を前に、「迫力のある映像が見られるのでうれしい。ジャンプ競技が好きなので、期間中は通い詰めたい」と笑顔を見せた。
市内両会場には、スピードスケートなどオリンピックの4種目を最新のVR(仮想現実)で体験できる「NHKウインタースポーツVR」も設置。会場ごとに体験できる競技が異なり、NHKでスキーモーグルとスキージャンプ、市役所でボブスレーとスピードスケートが体験できる。会場を運営するスタッフも「ぜひ来場して、五輪を満喫して」と呼び掛けている。
PVは25日まで。NHK会場は午前10時~午後6時(休日は午後5時まで)。市役所は午前9時~午後7時(土日祝は午前10時~午後5時)で、帯広出身選手が出場する時間は時間外も臨時開場する。
PVは大会中、幕別町百年記念ホールと清水町の御影公民館でも行われる。10日は幕別は高木美帆選手が出場するスピードスケート女子3000メートル、清水は十勝3選手が代表のアイスホッケー(IH)女子の初戦が観戦できる。NHKウインタースポーツVRは、幕別会場でも体験できる。
いよいよ開幕した冬季五輪に、選手の地元でも期待が高まっている。
IH女子代表の小野粧子、近藤真衣両選手の地元・清水町のNPO法人清水町アイスホッケー協会代表理事の水津栄次郎さん(67)は9日夜の開会式をテレビ観戦。両選手の姿は確認できなかったが、「オリンピック独特の緊張感が伝わってきた。いよいよ試合が始まるなと実感した」と期待を高める。
同町からの冬季五輪出場は初めてで、「やっとアイスホッケーの道が開けた。町のチビッコ選手たちにとって、2人の存在は将来の目標になる。次世代を背負う子どもたちのためにも、大舞台で活躍する姿を見せてほしい」と願っている。