鮭皮チップマレーシアで 江戸屋、ハラル食品開発へ
現地企業との製造委託検討
珍味など食品製造・卸売り販売会社の江戸屋(本社帯広、塩野谷和男社長)は、自社が製造する「鮭皮チップ」のハラル(イスラム法上許された項目)対応の商品を開発して、マレーシアの食品会社を通じたOEM(製造委託)による海外販売などを計画している。20日に相手先となる企業が来帯し、共同開発の締結に関する調印式を行う。
帯広商工会議所は中小企業の海外展開を支援する「JICAの草の根技術協力事業」としてマレーシア・ケダ州やタイ・チェンマイ県との経済交流を進めている。今回のOEM構想も同事業交流が縁で話が進んだ。
鮭皮チップは、焼いた鮭皮を乾燥させるノンフライ製品。同社が道内未利用資源の有効活用を目指し、5年ほど前に商品化した。多い時で月1万パックほどを製造、70%が道外販売という。
調印を予定するのは、同州にある米卸売り・加工などの「JABI RICEMILL(ジャビ・ライスミル)」で、ハラル認証を受けた工場を持つ。昨秋のJR帯広駅でのイベント「とかちマルシェ」の際に来帯したジャビ社側から「製造を担いたい」との申し入れがあり、同社が現地工場に技術者を派遣して調査し、製造委託が可能と判断。連携を進める上で必要な秘密保持契約などを締結することにした。
20日は帯商の高橋勝坦会頭も同席する予定。
塩野谷社長は「4月上旬にクアラルンプールで開かれる食品展示会に向け、ハラル対応の鮭皮チップの試作品を完成させたい」と話している。
ハラル食品のOEMによる製造販売に関しては、和菓子製造販売のとかち製菓(中札内)が2015年にマレーシアの現地企業と契約し、現地イオンなどで「ハラル大福」を販売している。(佐藤いづみ)
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