威勢良く手締め 雑穀商が席上商談会
地元雑穀商による新年恒例の豆類の取引「席上商談会」が6日午後、帯広市内の北海道ホテルで開かれた。そろばんを持った仲立ち人が、売り手と買い手の商談をまとめ、商売が成立すると威勢の良い手締めの音が響いた。
十勝の雑穀業者でつくる豆の国十勝協同組合(理事長・梶原雅仁丸勝社長)の主催。豆類の取引は月1回「十勝商和会」の名称で開かれ、今回が通算472回目。新年の初回は「席上商談会」として新年交礼会に続いて開かれている。
雑穀業者9社の38人が出席。ベテランの仲立ち人2人が雑穀商が並ぶ座敷を回り、手際よく商談をまとめた。天候不順と台風で不作の2016年産は、流通量が少ないため、商談は今秋に収穫される17年産が中心に。豊作が続いた近年にはない傾向で、出席者からは「昔の商いのようだ」という声があった。
小豆の出来高は、数量が前年比3割減の120トン、価格は微減の4512万円だった。手亡と金時の取引はなかった。
梶原理事長は「1年前とは状況が一変している。繰り越しやフリーの在庫が少ない今年は、これまで以上に知恵が必要で雑穀商の腕が試される」と話していた。(安田義教)