晩秋彩る2000鉢、「菊まつり」25日に開幕 とかちプラザで29日まで
帯広三大まつりの一つ「第56回おびひろ菊まつり」(帯広のまつり推進委員会主催)が25日、帯広市内のとかちプラザで開幕する。29日まで、「塔を照らす大輪の華」をテーマにした総合花壇など約2000鉢の菊が会場を彩るほか、各種イベントで晩秋を盛り上げる。(貞野真生)
帯広菊花同好会(高井信夫会長)との共催。総合花壇は、第50回で制作した五重塔をリニューアルし、周囲に「一文字」と呼ばれる品種をイメージした菊を配置、「大輪の華」が出現する。近年は行っていなかった丸く育った「ドーム菊」の展示や、市役所や空港、帯広駅などへの「PR菊」の設置も行う。
会場では評価ポイントなどを解説する「菊花展ガイドツアー」も初めて実施する。高井会長は「総合花壇は日本一といっても過言ではない規模。イベントも多く、若い人にも来場してほしい」と話す。
幅広い年齢層が楽しめる企画も数多く展開する。25日午前10時からは、帯広鳶(とび)土工事業組合による「木遣(きやり)うたと纏(まとい)振り」が開幕を飾る。「アート&ファンタジーの日」など各日でテーマを設け、特色あるステージイベントを展開。「こども食堂まつり」(25日)や映画「おしゃべりな写真館」の無料上映会(27、29日)も行われる。
同推進委事務局の帯広観光コンベンション協会の秋庭肇部長は「子ども向けのイベントもあるのでぜひ来場し、菊まつりならではの作品を楽しんで」と呼び掛けている。
午前9時~午後5時(25日は午前10時から、29日は午後4時まで)。詳細はホームページで。
設営大詰め“開花”待つ
「第56回おびひろ菊まつり」の会場となる帯広市内のとかちプラザでは23日、展示作品の搬入作業が大詰めを迎えている。
同プラザのアトリウムでは「塔を照らす大輪の華」をテーマにした総合花壇が姿を現した。五重塔の周囲には、帯広菊花同好会会員らの手で菊が整然と並べられた。野だてコーナーや撮影スポット、菊苗やオリジナル菊花カレンダー販売コーナーなども設置された。
会場の設営や菊の搬入は21日に始まり、22日に総合花壇の制作が行われた。23日は午前10時ごろから審査作品の搬入を開始。同会員や関係者らがトラックから慎重に下ろし、約170点の作品を運び入れた。
24日には作品の審査が行われるため、23日は作品の生産者が夜まで菊の最終調整を行うという。(貞野真生)