ナウマンゾウ縫いぐるみが完成 幕別忠類小で贈呈式
【幕別】幕別忠類小学校(浪内洋一校長、児童53人)と幕別忠類中学校(出村聖校長、生徒36人)が、忠類ナウマン象記念館や縫いぐるみ製造・販売の「AQUA(アクア)」(神奈川県)と連携して制作していた「忠類ナウマンゾウの縫いぐるみ」が完成した。忠類小学校で27日、贈呈式が行われ、児童らが縫いぐるみを受け取って完成を喜んだ。
縫いぐるみの造形を通して、忠類ナウマンゾウの特徴を町内外にPRする狙い。6月から縫いぐるみ制作の授業が行われ、児童が「(アジアゾウより)長い牙」「短い尻尾」「小さい耳」などの特徴をアクアに伝えていた。忠類ナウマン象記念館の添田雄二学芸員と足寄動物化石博物館の澤村寛学芸員が監修で協力し、「2カ所が盛り上がる背骨のライン」など骨格も再現している。
27日は、アクアセールスプロモーション部の増渕陽輔部長(43)が忠類小を訪問。縫いぐるみ工場で1体ずつミシン縫いする工程を写真で紹介した後、代表児童に縫いぐるみを手渡した。3年の村中蒼葉さん(8)は「尻尾が太くてモフモフしてかわいい。(ナウマンゾウの)特徴が伝わる」と笑顔。増渕部長も「児童が伝えてくれた特徴や骨格を反映しつつ、かわいらしさもある。忠類の人の熱意に応えられた」と力を込めた。
縫いぐるみに付ける8ページの下げ札(説明文)を忠類中生徒が作成。寒さから身を守る長い体毛など、アジアゾウとは異なるナウマンゾウの特徴や、忠類ナウマンゾウ発掘地の情報などが盛り込まれた。
監修した添田学芸員は「ナウマンゾウの特徴と縫いぐるみのかわいらしさが両立して大満足のでき。造形と下げ札で魅力が広まってほしい」と期待する。
縫いぐるみは600体製造。道の駅忠類(忠類白銀町384)と札幌円山動物園のミュージアムショップで販売(1体3800円)している。(吉原慧)