アショロア目の前に 足寄動物化石博物館でMR体験会12日まで
【足寄】足寄動物化石博物館(町郊南1)では、現実の空間に映像を重ねて表示するMR(複合現実)の体験会を12日まで開いている。専用ゴーグルを着用すると、町内で発見された2300万年前ほどの哺乳類「アショロア」の腹部に潜って見たり、ティラノサウルスを小さくしたりできる。
同館学芸員の新村龍也さん(44)が企画した。米国IT大手・メタ社のMRゴーグル3台を使い、1回当たり2人限定で足寄町にまつわる古生物の大きさや形状を学べる。
新村さんが製作した3Dの復元データを基に、アショロアやティラノサウルス、ナウマンゾウ、デスモスチルスなどの古生物が骨格レプリカのそばに映し出される。専用スティックで操作すれば、映像の古生物を拡大・縮小したり移動・回転させたりできる。新村さんは「展示スペースや予算の限られる地方の博物館にとって、MRは将来に向けた可能性を秘めている。従来の骨格展示とは違った古生物の見え方を体験してほしい」と話している。
対象は小学5年生以上。午前10時から午後3時まで1日5回開き、所要時間は各回約15分。1回につき定員2人の先着順のため、希望者は事前に問い合わせてから来館した方がよい。13日以降は不定期の開催を予定する。体験無料、入館料は一般400円、高校生以下と65歳以上は200円。
問い合わせは同館(0156・25・9100)へ。(佐藤匡聡)