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帯広市へのふるさと納税、「市の振興のため」トップ 寄付金の受け皿に

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 帯広市にふるさと納税した寄付者が選択する寄付金の使い道について、4~6月の3カ月間の選択状況を調べた結果、市が自由に使えるように4月に新設した「帯広市の振興のため」が全体の約6割を占めたことが、市への取材で分かった。昨年度までは市の特定目的基金の中から選ぶ形だったが、現時点では、使い道について特段の意向がない寄付金の受け皿として機能し、財源の硬直化の緩和につながっている。(津田恭平)

 市ではふるさと納税による寄付が増加する一方、使途が限定される特定目的基金に積み立てられるほか、市民が市外自治体に寄付することで本来得られるはずだった市民税が控除となり、使途に制限のない市税の流出が増えるという課題が生じている。

 こうした財源の硬直化の緩和に向けて目を付けたのが、ふるさと納税の寄付金の使途選択。従来は「福祉基金」や「スポーツ振興基金」など15の特定目的基金から選ぶ形式だったが、昨年度にポータルサイトに掲載する基金の順番を入れ替え、掲載順と寄付金額の関連性を検証した結果、3割程度がサイトの一番上の基金を選択している可能性があることが分かった。

 この検証を踏まえ、今年度から使い道について特段の意向がない寄付金の受け皿として、サイトの一番上に「市の振興のため」という項目を設定。その時々に応じた財政需要の多い基金(当面は今年度新設した公共施設等整備保全基金)に積み立てることにした。

 4~6月の3カ月間に寄せられた寄付件数6065件のうち、「市の振興のため」が3490件(57・5%)と最も多かった。「こども学校応援基金」が861件(14・2%)、「こども未来基金」が453件(7・5%)と続き、子ども関係は従来通り上位となった。

 一方で、昨年度に掲載順、寄付件数(4380件、41・8%)ともにトップだった「おびひろ動物園ゆめ基金」は、今年度は掲載順が下から3番目の14位に変更となり、寄付件数は109件(1・8%)と激減。市が喫緊の課題とする公共施設の老朽化対策に充てる「公共施設等整備保全基金」(掲載順2位)の寄付件数は27件(0・4%)にとどまった。

 市総務課は「いまのところ当初想定した形になっている。財源の硬直化の緩和の方向に一定程度向かっている」としている。

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