帯広の南大門チゲが日本一 受賞メニューは11月中に提供へ
全国焼肉協会(東京)主催の「第3回焼肉料理コンテスト」で、帯広市内の「JUICY DISH=ジューシーディッシュ=焼肉南大門」(西3南19)のスンドゥブチゲ(豆腐チゲ)がグランプリを受賞した。運営する南大門代表の岡田佳奈さん(42)と料理長で妹の美佳さん(41)が二人三脚で開発。女性をターゲットにしたアイデアや調理技術が評価され、全国の名店を抑えて日本一に輝いた。(児玉未知佳)
同コンテストは焼き肉料理の進化と創造性を高める目的で、2018年に第1回を開催。今年のテーマは「焼肉屋で食べたい熱々チゲ」で、全国から149作品の応募があった。2回の書類審査を経て上位4組を選出。8日に東京で実技による決勝大会が開かれ、同協会に加盟する「叙々苑」の会長ら4人が審査した。
JUICY-が出品したのは、冬季限定メニューとして長年親しまれてきたチゲをアレンジしたもので、佳奈さんのアイデアを料理人歴20年の美佳さんが同業者などの知恵も借りて実現させた一品。豆腐やキノコ、アサリ、豚肉などが入り、牛骨と鶏ガラを約10時間かけて煮込んだだしに十勝産具材のうま味が溶け込んでいる。西京白みそが全体をまろやかにまとめ、程よい辛みとコクで食べやすく仕上げたという。脇を固める十六穀米、アレンジ用のおろしポン酢、ミルクジェラートも、「一つ一つの組み合わせが革新的で斬新」と評価された。
同社は1968年に2人の父涼一さん(故人)が創業。2人は12年に両親から経営を引き継ぎ、13年に「JUICY-」を開店した。無煙ロースターの設置や提供メニューなど、女性層を意識した店づくりにこだわっている。受賞に関して佳奈さんは「初めての挑戦で不安もあったが、チゲは妹と歩んできた歴史が詰まった自信作。結果を聞いた時は、従業員などいろいろな人の顔が浮かんだ」と喜びを口にした。
グランプリを受賞したチゲは11月中に新メニューとして提供する予定。