帯北強豪に屈するも堂々の8強、旭川実の高杉1G サッカー全国高校選手権道大会第3日
【苫小牧】サッカーの第102回全国高校選手権大会道大会(道サッカー協会など主催)の第3日は23日、苫小牧市緑ケ丘公園で準々決勝を行った。帯北は旭川実に0-3で敗れ、4強入りを逃した。旭川実にはGK杉谷日向(3年、帯北アンビシャス出身)、MF高杉龍乃介(2年、幕別札内FC同)、DF池末翼(同、同)、MF鈴木琉生(同、プログレッソ十勝同)らが所属し、帯北戦では高杉が3点目のゴールを決めた。28日の札幌厚別公園競技場での準決勝は、旭川実-札幌大谷、北海-札幌創成の対戦となった。決勝(11月12日)は札幌ドームで行われる。(新井拓海)
(関係分)
◇準々決勝
旭川実 3(1-0 2-0)0 帯北
▽得点者
【旭】
(1)鵜城(前半34分)
(2)百々(後半24分)
(3)高杉(同38分)
帯北、強豪に挑み完封負けも成長を実感
勝ち進むごとに成熟度を増し続けていた帯北にとっても、高校年代最高峰のプレミアリーグで戦う旭川実の壁は厚かった。
3回戦から登場の相手に、前半終盤まではゴールを死守したが同34分に展開を奪われる先制点を許し、後半にも2失点し完封された。鵜ノ澤空矢主将(3年)は言葉を詰まらせ、「ボールを大事にしながら攻撃の枚数を増やせれば…。シンプルに縦に速いサッカーのコンセプトはチームで共有できていた。相手の攻撃パターンへの対策も徹底し、つぶせる部分はつぶせていた」と悔しさをにじませた。
ただ片桐聡監督はチームの成長を実感する。現チーム始動当初は、結果ごとに選手たちの士気が大きく揺らぐこともあり「次の試合でまったく違うチームのようになってしまうこともあった」(片桐監督)。一時の結果に左右されない今大会での選手の姿には、指揮官も目を見張るものがあった。
4季ぶりのプリンスリーグ復帰も思うような結果を残せず、そうした思いも胸に全力で挑んだ3年生はこれで引退する。「これは、この大会での結果かもしれないが、人生ではすべてが経過」と片桐監督は選手の背中を押す。鵜ノ澤主将はサッカーの専門学校に進み、指導者の道を考えている。「将来もサッカーに携わりたい。一番は帯北に戻ってきたい」と歩み続ける。
帯北戦で後半途中出場した旭川実のMF鈴木琉生(2年・プログレッソ十勝、帯緑園中出)の話
チームにとっての初戦で、3-0で勝ち切れたことは大きいと思う。後半アディショナルタイム直前で出場する機会を得て、勝利に徹底する気持ちだった。将来はプロを目指している。来年は他のチームからも注目されるような選手になれるように、2年生からこの舞台に立てたことを今後につなげたい。