昔ながらの大豆の「ニオ積み」 猛暑で10日ほど早く
【音更】日本一の豆の産地・十勝で大豆の収穫作業が始まっている。多くの農家がコンバインで作業する中、一部では刈り取った大豆を畑に積み上げ、自然乾燥させる昔ながらの「ニオ積み」が並ぶ風景も見られる。
道農政事務所によると、昨年産大豆の作付面積は十勝で1万1300ヘクタールと全道の26%を占める。
JAおとふけ(土田純雄組合長)では今年、2280ヘクタールで大豆を作付け。特産の「音更大袖振大豆」は235ヘクタールで栽培している。町内8戸の農家でつくる「音更大袖研究会」は数戸がニオ積みを続けている。音更町東音更の藤川征二さん(54)はその一人。生産する大豆6ヘクタールのうち、1・5ヘクタール分は14、15の両日にニオ積みを行った。
14日は午前8時ごろから作業し、家族ら8人が刈り取った豆を正方形の板の上に手で積み上げ、雨よけのブルーシートをかぶせた。今後2週間ほど乾燥させる。
「ニオ積みは重労働だが、風味や色合いが良く、東京の豆腐店などから引き合いがある」と藤川さん。今年は猛暑の影響で作業が10日ほど早いが「収量や品質は平年より良いと思う」と話していた。(松村智裕)
【10秒動画】音更で大豆のニオ積み