男性育休急増47・6%が取得 市職員 制度浸透、取りづらさなく
帯広市男性職員の育児休業(育休)取得率が近年急増している。2022年度は47・6%と半数近くが取得し、市特定事業主行動計画に定めた目標値(13%以上)をすでに大幅に上回っている。市は「制度が浸透し、社会情勢などもあり、取りづらさはなくなってきている」としている。(津田恭平)
市の男性職員の育休取得率は13~17年度は0%だった。18年度は7・0%、19年度は10・6%、20年度は16・7%で、21年度に34・0%と大幅に増えた。
市では育休取得率の向上に向け、庁内の情報共有サイトで育休取得に関する手続きやスケジュールなどを掲載しているほか、子育て期間中に使えるパンフレットや、育休取得に伴う収入の変化の目安が分かる表計算ソフトも作成している。3年前からは育休取得者の代わりとなる育休任期付き職員の配置も行っている。
22年度の平均取得日数は78日(21年度は80日)で、目標値(1カ月以上)を上回っている。昨年10月の育児・介護休業法改正に伴い、子どもが1歳になるまで取得できる通常の育休とは別に、出産後8週間以内に4週間までの休暇を取得できる制度(産後パパ育休)が導入され、同制度を利用した職員もいた。
厚生労働省の22年度雇用均等基本調査における男性育休取得率は17・13%で、市の取得率は高い水準にある。市人事課は「所属長が対象となる職員に意向を確認し、取得しやすい環境を整えてきた」と要因を分析し、「取りたいけど取れないということがないようにしていきたい」としている。