市議会にタブレット導入 紙削減効果年380万円
帯広市議会はICT化推進に向け、5日に開会した9月定例会からタブレット端末を導入した。全議員(29人)に貸与し、端末を通じた資料配布によるペーパーレス化を図り、事務局との連絡などにも活用する。
全国の自治体で導入されているペーパーレス議会システム「サイドブックス」を採用し、議案や招集通知、各種委員会資料など、従来紙で印刷・配布していたものについて、原則タブレットを通じて送付する。
電話やメールで行っていた事務局からの連絡は、既読確認やグループ作成、一斉送信が容易なアプリ「ラインワークス」を取り入れた。端末は事務局分や不具合があったときなどの予備分を含めて31台をリースした。
端末は5日に議員に手渡され、使い方の説明会も開催した。6日に開かれた議案審査特別委員会では、早速タブレットを手に持ちながら質問する姿も見られた。ある議員は「しっかりと使いこなせるようにしていきたい」と話した。
今年度は試行的な取り組みとして、紙による配布も同時に行い、来年度から完全ペーパーレスに移行する予定。紙の削減効果額は年間380万円程度を見込んでいる。
市議会事務局によると、道内で議員定数20人以上の15市では、多くの議会でタブレットを導入済み。(津田恭平)