熱中症で15人搬送 池田34.6度、帯広34.4度
日本列島の東側に張り出した高気圧から暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、十勝地方は28日も午前中から、うだるような厳しい暑さになった。管内16地点で気温が30度以上の「真夏日」を観測し、35度にも迫った。27日は熱中症による搬送が相次いだ。環境省や気象庁は28日の十勝地方は熱中症の危険性が高まるとして、2日連続で「熱中症警戒アラート」を発表した。
帯広測候所によると、28日も朝から気温がぐんぐん上がり、午前9時の時点で池田や帯広、浦幌など6地点で30度を越えた。正午までの最高気温は池田が34・6度、足寄が34・5度、帯広が34・4度、本別が34・3度、浦幌が34・0度まで上昇。
27日は、池田でこの日道内で最も高い35・2度を観測、3日連続の猛暑日となった。管内で3日連続の猛暑日は2019年7月に足寄で観測して以来。このほか本別34・8度、浦幌34・7度、帯広と帯広泉(とかち帯広空港)34・2度、足寄34・0度などが35度に迫った。上士幌町ぬかびら源泉郷(28・2度)を除く18地点が30度以上となった。
環境省などは前日に十勝地方に初めて出した熱中症警戒アラートを2日連続で発令。28日正午現在、同日午後3時の「暑さ指数」の予測は、芽室や駒場、本別など8地点が31で熱中症の警戒度が「危険」になった。帯広や池田、新得などは30、浦幌や広尾などは29で「厳重警戒」と高い水準となった。同測候所などは「外出はなるべく避け、涼しい環境にして過ごしてほしい」と呼び掛けている。
熱中症15人搬送
とかち広域消防局によると、27日は高齢者12人を含む計15人が、熱中症とみられる症状で医療機関に運ばれた。いずれも中等症から軽症で、命には別条はない。自宅にいた人や屋外で発症した人などという。
帯広測候所によると、29日の帯広の予想最高気温は35度で「猛暑日」を見込む。(松岡秀宜)