年越しそばにおせち料理 そば店など締めの大仕事
3年ぶりに、新型コロナウイルス対策の行動制限がない「大みそか」を迎えた十勝管内。31日のそば店は「年越しそば」を求める客でにぎわい、飲食店や小売店はおせちやオードブルなどの準備で慌ただしい時間を過ごしていた。今年も残すところ、あとわずか―。
そば店フル回転1000食超
創業102年の老舗、帯広市内の「そば処 丸福」(東1南10、千葉隆一店主)では、今年も10人以上の店員総出で対応し、予約セットを含めて1000食以上を用意した。
午前9時に、予約注文の年越しそばの受け渡しが始まった。同11時の開店と同時に店内で「年越しそば」を楽しむ市民らの姿も。行動制限のない大みそかとなったため、店内の30席はすぐに満席となった。
4代目の千葉店主は「毎年のことだが、この数日は仕込みなどで午前4時すぎから準備する日が続いた。この忙しさを迎えられたことを感謝したい」とし、「そばを食べてもらい、コロナ禍で少しでも希望を持ち、幸せな一年を迎えていただければ」との思いを込めながら、自慢のそばをゆでた。(松岡秀宜)
年越しそばにおせち料理 そば店など締めの大仕事
新年へ期待と「おせち」抱え 引き渡し続々
帯広市内の百貨店・藤丸は午前9時におせち料理やオードブルの受け渡しを始め、次々に予約客が訪れた。
今年は道内外のホテルや料亭のおせちなど8000~6万円台の28種類を販売し、726個の予約があった。雪による物流の乱れで食材や商品が届かないことが懸念されたが、予定通りに入荷。地下1階のサービスカウンター横で従業員が箱や紙袋に入った商品を手渡した。春日健二食品課長代理は「コロナ禍が続くが、新年の幸福につながってほしい」と話した。
毎年藤丸でおせちを購入している本別町の佐藤千鶴子さん(81)は、「今年は今まで買ったことがない店のおせちを選んだ。来年もおいしい物を食べて過ごしたい」と笑顔を見せた。(大海雪乃)