JR一時運転見合わせ、登校繰り下げも 北朝鮮ミサイル発射で
北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を通過した4日、十勝管内でも発射を知らせ、避難を呼び掛ける全国瞬時警報システム(Jアラート)が鳴り響いた。2017年9月15日以来の事態に、管内の公共交通機関で一時運転を見合わせたほか、学校の一部では登校時間を繰り下げるなどの影響も出た。十勝総合振興局によると、4日正午までに、被害の報告は入っていない。
JR帯広駅発着の列車はJアラート発令直後から20分ほど運転を見合わせたが、午前7時43分から順次再開。乗降客には構内アナウンスで知らせたが、特に目立った混乱はなかった。
十勝バスによると、帯広市内や芽室・幕別両町内を運行する路線バスに「一時運行停止」の連絡を入れたが数分後には運転を再開した。帯広空港発着の航空便は通常運航。道東自動車道に影響はない。
十勝沿岸4町と広尾海上保安署によると、4日正午現在、被害の報告は入っていない。
帯広市教委によると、学校判断で登校時間を10分ほど繰り下げた小中学校もあった。自宅待機中の児童生徒もいるとみて、保護者への一斉メールで「遅れても構わないので慌てず登校を」と通知。各校に遅刻扱いにしないよう配慮を求めた。道教委によると、管内で小学15校、中学6校が授業開始時間を繰り下げた。
十勝教育局によると、道教委の危機管理マニュアルにのっとり、道立学校は生徒・保護者に「気をつけて登校するように」とのメールを送信。一方、帯広大谷高校は生徒・教職員にメールで一時登校を控えるよう指示したが、安全確認後、登校を1時間繰り下げ、午前9時半までに登校するよう通知した。
音更町では、町内全域に午前7時28分から30秒間、国民保護サイレンが鳴り響いた。帯広市は職員が情報収集。Jアラートと連動した市の緊急情報一斉伝達システムの登録者に、固定電話やファクス、メールでミサイル発射の情報を発信した。