帯広栄小の近隣で不審者情報相次ぐ 前倒しで防犯教室開催
帯広栄小学校(市西17北1、塩田直之校長、児童393人)の校区内で4月中旬から不審者情報が相次いでいることを受け、同小は予定していた恒例の防犯教室を前倒しし、16日に実施した。帯広署員を講師に招き、同署員が不審者に扮(ふん)し、児童は実際に遭遇した際の対処法を学んだ。
同署によると、4月15~25日、同小の通学エリアとなっている市内西16北1付近の路上で、男が女子児童に付きまとう事案を4件認知した。今のところ子どもたちに危害が加えられたケースはないが、事案の多くは男が後ろから追い掛けてくるというもの。時には「アメをあげるからついてきて」と言ってくるケースもあったという。
教室には1年生61人が参加。同署生活安全課の佐藤光晴巡査部長と池田裕介巡査長が講師を務めた。
佐藤巡査部長と池田巡査長は過去の事例などを挙げながら防犯標語の「いかのおすし」(行かない、乗らない、大声を出す、すぐ逃げる、知らせる)を説明。児童は不審者から身を守る行動を確認した。
さらに佐藤巡査部長は「児童が1人でいるときに狙われやすい」と話し、1人になるときは周りを確認することや、逃げるときはスーパーなど大人が多くいる場所に逃げるようアドバイスした。1年生の津田実季(みのり)さんと津川俊平君は「不審者を見たら大声を出してすぐ逃げるようにしたい」と話した。
この後、2年生を対象に同様の教室が開かれ、3年生以上についても23、24日に学年ごと実施する。
同署によると、認知している4事案の不審者はいずれも年齢が40~50歳ぐらいの男。黒色の上着、ズボンなど暗めの服装を着用していて、野球帽や眼鏡などを着けている場合もあったという。
同じ所で1~2週間の短期間に何度も目撃情報があるのは極めて多い方だとし、学校や保護者に対し一層の警戒を促している。
塩田校長は防犯対策について「警察や保護者、地域住民など多くの方に協力していただき大変ありがたい」と話し、今後も連携して登下校を中心に児童の見守りを続けていく。(山田夏航、近藤周)