換気を「見える化」 文化祭に向けてCO2濃度を測定 帯広西陵中
帯広西陵中学校(福田茂校長、生徒400人)の生徒が27日、新型コロナウイルス対策として、校内の二酸化炭素(CO2)濃度の測定に取り組んだ。来月の文化祭へ向けて換気がきちんとできているか確認するためで、専門家も立ち会った。
換気の悪い空間は感染のリスク要因の一つ。文部科学省は、可能な限り常時換気に努めるよう呼び掛けている。
同校では今月中旬、学校薬剤師の山本啓人(よしひと)さん(40)の協力を得て、授業中の教室と体育館で測定器を使い、CO2濃度を測定。換気が良好に保たれていることを示す1000ppm未満に収まっていることを確認した。
来月1日には学年ごとに文化祭が開かれ、保護者も参観に訪れる。そこで、この日は山本さんの監督の下、1~3年生が体育館や音楽室でリハーサルを行う中、各学年の生徒会保健美化委員会のメンバーがそれぞれ測定に臨んだ。
体育館では対角線上になるよう2カ所の扉を開け、扇風機を置いて空気の流れを作った。測定器を手にした生徒は、場所を変えながらCO2濃度を調べた。
山本さんは結果に対し、「きちんと換気ができている」と評価した上で、「窓は少し開けるだけで外から空気が入ってくる。もう少し空気の取り入れ口を増やしてもいい」とアドバイス。同委員会の陶(すえ)晴美さん(2年)は「数値が目に見えることで、換気の大切さが改めて分かった」と話していた。(高田晃太郎)