十勝の1週間の新規感染 緊急事態宣言の目安を上回る 人口10万人当たりの療養者も全道2番目
【札幌】道の新型コロナウイルス感染症対策本部会議が10日に開かれ、十勝総合振興局が管内の感染状況を報告した。直近1週間(4~10日)の新規感染者数は101人で、人口10万人当たりに換算すると29・7人。1週間の感染者数は、政府が緊急事態宣言の目安とする「人口10万人当たり25人」を上回った。水戸部裕局長は「十勝の感染は大変厳しい状況」とし、クラスター(感染者集団)が発生した大学、飲食店、農業団体の関係者と連携し注意喚起に取り組むことを強調した。
十勝の1週間の新規感染の推移は、7月7~13日が人口10万人当たり2・9人、14~20日が2・9人、21~27日が2・1人、28日~8月3日が21・8人などとなっていた。
8月に入り感染は急拡大し、最近の1週間単位(7~10日が終点)の人口10万人当たり感染者数は、「1~7日」と「2~8日」が31・8人、「3~9日」は31・2人、「4~10日」は29・7人で推移。いずれも政府の緊急事態宣言の目安で、道独自の警戒指標では「ステージ5」に該当する25人を上回っている。
入院患者47人 自宅療養60人
10日に道が発表した地域別の療養状況によると、入院患者は47人、宿泊療養施設の入所者は30人、自宅療養者は60人。人口10万人当たりの療養者数は40・9人となり、全道の3次医療圏の中では、道央圏(71・7人)に次いで高い水準となった。
鈴木直道知事は「札幌以外の感染も拡大している。お盆の時期は旅行や帰省を控え、普段会っている人と自宅で過ごしてほしい」と呼び掛けた。
水戸部局長は「ワクチンの接種が進む中、今が我慢のしどころ。基本的な対策の徹底をお願いしたい」と話している。(奥野秀康、安田義教)