企業の事務所に、医療モール誘致を想定 旧明治帯広工場跡地開発
帯広市内の旧明治十勝帯広工場跡地(3万460平方メートル)の開発について、同敷地を取得した井上宅建企画(帯広市)などは15日までに、開発概要の一部を明らかにした。3企業の事務所3棟の新設が予定されているほか、北側道路に面した区画には医療モールなどの誘致を計画している。
同工場跡地は帯広市東6、7南16、17にまたがり、現在はさら地になっている。近隣にはジョイフルエーケー、コープさっぽろ、マックスバリュなどの商業施設が立ち並ぶ。昨年12月、明治から井上宅建企画が取得し、事業系取引に強い不動産業のノースクルーズ(帯広市)と共に開発計画を進めてきた。
計画では敷地を4区画に分け、うち3区画(約5000~9700平方メートル)には、管内外のコンサルタント、物流、運輸関連の3社が事務所などを新設する方向。今年度中に契約し、来年から順次、事務所の建設に着手する。
青葉通に面した残り1区画(約7300平方メートル)の計画は未定だが、ノースクルーズは「医療モールの開設に向けて交渉中。この他、周辺施設と競合しにくい業種を中心に誘致し、複合施設を展開したい」としている。
市から区画変更など開発行為の許可が下りたとし、23日から無電柱化による道路新設工事を開始する。工事は永光建設(帯広市)が担当し、年明けごろに完了する予定。
同社は「帯広は十勝港や高規格道を活用し、道東地区の物流のハブとして発展する可能性を秘めている。安定した事業所を集積する意味は大きい。道路沿いの区画は、近隣住民や事業所で働く人たちにも役立つような業種を、遠くない時期に誘致したい」としている。(佐藤いづみ)