帯広畜産大 浅利さんがCFでエゾリス守る橋の研究費募る
帯広畜産大の浅利裕伸特任講師が、エゾリスの交通事故を減らすための研究にかかる費用をクラウドファンディング(CF)で募っている。林と林をつなぐエゾリスの歩道橋の活用状況などを調べ、より効果的な方法を探っていく考えだ。
浅利講師はリスやモモンガの生態や保全対策について研究している。こうした動物は木を伝って移動することで捕食者から身を守るが、近年は道路などの開発により、地上を移動する際、車にひかれるケースが深刻化している。
今回の研究では、動物が道路の反対側へ安全に移動できるよう、帯広稲田小学校前に設置されている動物用の歩道橋「アニマルパスウェイ」がどう活用されているかに着目。エゾリスに個体識別のチップを付け、パスウェイを使っている個体数などを調査する。
CFの目標金額は200匹分のマイクロチップ、IoTカメラ代など計113万円。12日に始め、17日現在15万円が集まっている。寄付者には額に応じてポストカードなどが贈られる。
こうした研究は道路事業や地域の環境保全の取り組みとして捉えられ、社会貢献としての側面が強い。そのため、研究にかかる予算が確保しにくい状況にあるという。浅利講師は「野生のエゾリスの命を守るため、寄付をお願いしたい。CFを通じて広く関心を持ってもらえたら」と話している。
CFサービス提供の「READYFOR(レディーフォー)」で募集。「エゾリス レディーフォー」で検索を。(松田亜弓)