3000枚の写真に囲まれて 市民ギャラリーグループ展に写真家山下さん展示
帯広市民ギャラリー(JR帯広駅地下)で開催中のグループ展「T・A・L(Tokachi Art Links)」で、写真家の山下僚さん(70)=上士幌町=の展示「私の部屋」で写真を撮る人が増えている。
展示は10年ほど前までに撮影した約3000枚を壁や床に貼ったり、並べたりした作品。自身が日々の中で出会った風景や動物などを写し、山下さんは「70歳の独居老人の半生をつづる意味もある」と話す。
写真に加えて貼った白と黒の紙は、白は写真ざんまいの日々と社会とのつながり、黒は病気や不安などを表す。
神田日勝の代表作「室内風景」と似ている-との来場者の声も多く、「神田日勝の作品は初めて見たときに感銘を受けた」とし、「神田日勝の世界みたいだと言ってくれるとうれしい」とする。
グループ展は現代アートや書道など十勝の作家10人の力が結集しており、作品は全て撮影可能。「私の部屋」には椅子が置いてあり、座って写真を撮ることができる。
10日まで。午前10時~午後6時(最終日は午後4時まで)。(松田亜弓)