GWの反動?海外減少 夏休み旅行動向 増税で消費者心理に影響
今年の夏休み期間の旅行動向は、10連休で好調だったゴールデンウイーク(GW)の反動もあり、帯広市内の旅行会社の海外旅行予約が前年から減少している。海外からのシフトもあってか、沖縄の人気が上昇している。10月に予定される消費増税は、駆け込みや旅行控えなど消費者心理に影響を与えているようだ。
大手旅行会社JTBの調査によると、夏休みの全国の旅行者は前年比0・1%減の7734万人。うち海外旅行は3・5%増の299万人と見込んでいる。
JTBイオン帯広店の国内旅行の予約状況は前年並み。沖縄は3割増と好調で、家族旅行や新婚旅行などさまざまな目的で申し込みがある。ただ、東京ディズニーリゾート(TDL)は2割減と近年にない落ち込み。昨年は集客効果の高い周年イベントがあり、その反動もあるようだ。
GWの反動も
海外旅行は微減で、例年人気のハワイも前年を下回る。GWの海外旅行予約は前年比15%増で、その影響もあるとみられる。日本との関係が悪化する韓国、デモが起きた香港に関する問い合わせは減っている。
その中で人気なのはグアムとヨーロッパで、割安な国内航空料金も後押しした。澤田雄吾店長は「消費増税を前に、旅行を控えている人もいるようだ。来夏の東京五輪の問い合わせも増えている」と話す。
満足度が優先
名鉄観光サービス帯広支店の国内旅行の予約状況は前年並みに推移している。国内は沖縄が2割増加し、小・中学生対象の体験学習を組み込んだツアーの参加者も多い。道内温泉は、定山渓や北湯沢などの予約が好調だ。
一方で、GWは2割増だった海外旅行は微減。人気はハワイで、世界遺産があるリゾート地・ベトナムのダナンも注目を集めているという。
消費増税の影響について、矢野英則支店長は「駆け込み的にグレードの高いホテルを選ぶなど、満足度の高い旅行を希望する人が増えているようだ」と話している。(池谷智仁)