庭にタヌキ現る 池田
【池田】10日午前8時10分ごろ、町旭町5の閑静な住宅街にある元国鉄職員の武田坦さん(86)方の庭にタヌキが姿を現した。町産業振興課によると、タヌキが住宅街に姿を見せるのは珍しい。武田さんは「この家に50年近く住んでいるが、庭にタヌキが現れたのは初めてだったので驚いた」と話している。
武田さんによると、起床して間もなく妻節子さん(81)が自宅のサンルームの中から庭にいるタヌキを発見。すぐに武田さんに声を掛けた。寝起きだった武田さんは眠い目をこすりながら5分ほどタヌキの姿を眺めていたが、「すごくゆっくり庭を歩いていた。正面から顔を見てタヌキだと思った」と話している。
タヌキが庭から立ち去ろうとするのを見て、慌てて部屋のタンスの引き出しからコンパクトカメラを出して、サンルームの中からガラス窓越しに夢中でシャッターを切った。その内の2枚はフレームから外れていたが、最後の1枚にタヌキの後ろ姿が写っていた。「犬にしては足が短いし、キツネにしては尻尾が短い」とし、画像を見て改めてタヌキだと確信した。
町内で近年増加
同課では毎年、農林業被害防止のため、有害鳥獣駆除の一環でタヌキを駆除している。町内での駆除頭数は昨年度は19頭、今年度は4月から今月7日までにすでに17頭に上っている。同課は「最近、町内ではタヌキが急に増えたが、住宅街に出たケースは聞いたことがない」としている。(内形勝也)