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デイサービスさくらのシニア ヒップホップ全国大会で審査員特別賞

ヒップホップ全国大会で受賞し、控室で笑顔を見せるたエイム・ダ・さくらのメンバー

 帯広市内の社会参加型デイサービスさくら(久保陽一施設長)の利用者らで結成するダンスチーム「エイム・ダ・さくら」が、ヒップホップダンスの全国大会「2018オールジャパン・ヒップホップダンス・チャンピオンシップ」で、審査員特別賞を受賞した。舞台にあがったのは77~91歳までの8人。大会史上最高齢の出場となった平均年齢83・5歳のシニアたちが、会場を大いに沸かせた。

 同大会は2002年にスタート。世界大会の予選に位置づけられ、全国からダンスチームが出場している。「エイム・ダ・さくら」は高齢のダンサーが活躍するニュージーランドのドキュメンタリー映画「はじまりはヒップホップ」に刺激を受け、16年秋から施設で練習を始めた。他のチームと同じように、世界大会への出場を狙っている。

 デイサービスさくらでは現在、約60人のシニアがヒップホップダンスを練習中。今回は来年の全国優勝に向けた“前哨戦”と位置づけ、選抜メンバー8人で初めて道外に遠征。審査対象にならない特別パフォーマンス枠で出場した。

 1日に東京都内で開かれた大会では、会場から大いに歓迎され、計6チームが参加したオーバー40(40歳以上)部門で急きょ採点も受けることに。結果は6チーム中5位に入り、芸術点で2位にあたる83・0ポイントを獲得した。審査員特別賞は大会で初めて設けられた。

 これまで大会の最高齢は、千葉県から参加する60代後半のダンサーだった。出場者らからは「80代になってもダンスが続けられると思って勇気づけられた」などのコメントが寄せられ、注目の的となった。

 本番直前、メークを行う控室ではメンバーの大半が「緊張する」と言っていたが、パフォーマンスが終わると全員が笑顔に。普段からリウマチで「痛い痛い」と言うのが癖になっていた渡邊一子さん(83)も「不思議と体が痛くなくなった。(大勢の前で踊るのは)すっきりしてくせになる」とにっこりした。

 エイム・ダ・さくらは5月にはおびひろ市民芸術祭に参加し、秋にはニュージーランドで「はじまりはヒップホップ」のメンバーらと共演し、19年春の全国大会で世界大会出場に挑む予定だ。ヒップホッププロジェクト推進担当としてメンバーを支援する中村朋子さんは「高齢者だって世界を狙えることを証明したい」と話している。(奥野秀康)

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