能力引き出すトレーニングを 上士幌・元プロボクサー飯田さん
【上士幌】ボクシングの元WBA世界スーパーフライ級チャンピオン飯田覚士さんを招いた「ビジョントレーニング教室」が24日、町生涯学習センター「わっか」で開かれた。子どもたちや指導者ら85人が参加し、子どもの能力を引き出す方法を学んだ。
各界で活躍する講師を招いて行う同町の「一流プロジェクト」として開催した。飯田さんは1997年に世界チャンピオンとなり、2度防衛を果たした。現在は子どもの指導に加えて、ビジョントレーニングの普及活動を行っている。
ビジョントレーニングとは「視覚能力を高めるトレーニング」。アスリートのパフォーマンス向上や発達障害の子どもの学力・運動能力の向上に効果があるといわれている。飯田さんはゲームなどを通して「視覚は脳や経験、知識にも関係がある」と紹介。自身の経験ではパンチが「見える」から「分かる」になったとし、ディフェンス技術の向上につながったことを話した。
その後、ビーズが付いたひもで左右両方の眼で見る訓練をし、ジャブ、ストレート、フック、アッパーの4種類のパンチをリズムに合わせて練習した。最後に飯田さんは子どもたちに「練習がつらいと思ったことはなかった。目標を設定してそれに向かって頑張って」と呼び掛けた。(川野遼介)