帯広柏葉高の町さん、将棋新人戦で全国大会へ
道高校文化連盟主催の全道高校将棋新人大会(2日・札幌市)で、帯広柏葉高将棋部の町(まち)竜之介さん(2年)が準優勝に輝き、上位2枠の全国大会出場権を手にした。十勝勢の全国出場は3年ぶり。町さんは「個人戦での全国は自身初めて。万全の体制で臨みたい」と話している。
男子個人戦には支部予選を通過した32人が出場。スイス式トーナメントでそれぞれ6局行い、得点数を競った。町さんは昨年も十勝代表で挑んだが、3勝3敗で上位に入れなかった。
今大会は初めの3局を快勝。4局目となった今大会優勝者・武沢涼介さん(滝川高)との対局は序盤優勢で進んだが、自らのミスで勝ちを逃した。負けの気持ちを引きずり、5、6局は序盤から劣勢に。5局目は相手のミスで辛勝。6局目は負け寸前までいったものの、イチかバチかの「勝負手」で切り抜けて逆転勝ちした。5勝1敗で昨年のリベンジを果たした。
町さんが本格的に将棋を始めたのは高校から。入学とほぼ同時に道将棋連盟十勝支部に入会し、平日は柏葉高将棋部、週末は十勝支部で腕を磨いた。着実に力を伸ばし、今年は団体戦で全道優勝と全国大会3位入賞。自身初の全国舞台だったが、緊張に負けず、多くの勝ち星を挙げてチームに貢献した。
得意戦法はなく、「小さい頃からやっていなかったので型がないのが特徴」と笑う。尊敬する佐藤康光永世棋聖のような独創的な手に憧れる。
全国大会は来年1月に静岡県浜松市で開かれる。町さんは「目標は決勝トーナメント進出。部や支部で終盤力を鍛えたい」と意気込む。将棋部顧問の河野一郎教諭(4段)は「真面目に取り組み、徐々に強さが身に付いた。才能と努力が実った」とし、全国での活躍を期待している。(松田亜弓)