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高倉健展に幾寅婦人会の女性 「鉄道員」ロケの思い出語る

高倉健展の特設コーナーで黄色い付箋にメッセージをつづり、掲示する(右から)佐藤さんと後藤さん

 道立帯広美術館で追悼特別展「高倉健」(11月12日まで)が開幕した12日、高倉さん主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」(1999年、東映)のロケにボランティアとして参加した上川管内南富良野町の「幾寅婦人会」の女性2人が展覧会場を訪れた。

 同婦人会元会長の佐藤圭子さん(78)と現会長の後藤治子さん(68)佐藤さんはロケ以降、高倉さんとは亡くなる年まで手紙のやりとりがあったという。

 「鉄道員」は廃線を控えた北の小さな終着駅を舞台に、高倉さん演じる駅長のひたむきに生きる姿を描いた作品。ロケは99年1月16~31日の16日間、同町内の幾寅駅で行われ、当時、佐藤さんが会長だった同婦人会は他の団体と共に、高倉さんやスタッフにいも団子を作って差し入れた。

 ロケ中のある日、塩辛いいも団子を作った当時の失敗を振り返り、「高倉さんが自分たちの所まで来て、突然、顔をぐっと近づけ、『塩辛くて食べられないよ』と言ってきたのでびっくり」と佐藤さん。その後、高倉さんがテレビ局の取材に、いも団子を見せて「(団子から)気をもらっています」と話したのを見て感激したという。

 佐藤さんは以後、高倉さんが亡くなる2014年6月まで、新しい映画や本などの話があるたびに手紙をもらったという。「言葉でこれと言い表せぬ魅力や心遣いがある人。そんな大スターが同じ目線で話してくれたなんて、今でも信じられない」と話した。
(大木祐介)

関連写真

  • 高倉さんとの思い出を話す佐藤さんと後藤さん(右から)

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